暖房ボイラーの不凍液交換や補充は自分でできる?
2023.03.10 UPDATE
こんにちは!住まいの設備会社 札幌ニップロです。
北海道など寒冷地の戸建てでは、家全体を効率的に暖めることができるセントラルヒーティングシステムが多く採用されています。
セントラルヒーティングを使用している場合、不凍液の交換や補充・暖房ボイラーの点検など、定期的なメンテナンスが必要になります。
不凍液を定期的に交換しないと、防錆成分が劣化し、パネルヒーター内部がサビて穴が空いてしまったり、ボイラー内のポンプに負担が増え、暖房が効かなくなったりボイラー自体が故障してしまうことがあります。
不凍液は、自分で交換や補充ができるのでしょうか?
今回は、暖房ボイラーの不凍液を交換や補充をする前にチェックしておきたいポイントや、注意点をご紹介します。
目次
不凍液の交換は自分でできる?
「不凍液(ふとうえき)」とは、パネルヒーターや床暖房の内部を流れ、暖房ボイラーで温められた熱を伝える役割があります。
水だと、パネルヒーターや床暖房の内部が凍結したりサビてしまうこともあるため、凍結やサビを防ぐために「不凍液(ふとうえき)」を使用します。
不凍液は古くなってしまうと、防錆成分が劣化しパネルヒーターのサビの原因になります。
そのため、不凍液は定期的な交換が必要ですが、専門的な知識や特殊な道具が必要なため、交換作業を自分で行うことは難しいです。
不凍液交換をする場合は、私たち設備の専門会社にご依頼ください。
札幌ニップロでは、税込41,800円から不凍液交換を承ります。
無料相談も行っておりますので「長らく不凍液の交換をしてないな…」という場合は、ぜひご相談ください。
不凍液の補充は自分でできる?
不凍液の交換作業を自分で行うことは難しいですが、ボイラーの配管が「半密閉式」であれば不凍液の補充は可能です。
不凍液の補充が必要な場合は、ボイラーの配管が「半密閉式」「密閉式」のどちらに当てはまるか、事前に確認しましょう。
ボイラーの配管が「半密閉式」か「密閉式」か
暖房ボイラーには「半密閉式」と「密閉式」の2つの種類があります。
ご自宅のボイラーがどちらに当てはまるかは「不凍液が空気に触れているかどうか」で確認できるので、事前にチェックしておきましょう。
配管に圧力計測ゲージや膨張タンク(金属製の大きいタンク)が付いているかで、密閉式・半密閉式の判断ができます。
半密閉式:自分で不凍液の補充が可能
不凍液が空気に触れている、もしくはゲージや膨張タンクがない場合は「半密閉式」。
半密閉式の不凍液は、正しい手順で行えば自分で補充が可能です。
ボイラーの作動中には不凍液の補充を行わないでください。
暖房ボイラーのスイッチを切って、ポンプの作動音が止まった後に補充しましょう。
不凍液が冷えて膨張していない状態で安全に作業をしてください。
不凍液を補充する際に、ラジエーターキャップ(金属の蓋)を開けると不凍液が吹き出す可能性があります。
必ず取扱説明書の手順に沿って補充してください。
自分で補充するのはやっぱり不安という方は、遠慮なく私たち設備の専門会社にご依頼ください。
密閉式:不凍液の交換は専門業者へ依頼
密閉式の場合、不凍液の補充の際に膨張タンクや配管内の圧力調整が必要なため、自分で行うことは難しいです。
配管内で密閉状態になった不凍液の温度変化による容積の変動を受け止めるため、膨張タンクが接続されています。(ボイラー下や床下に設置されているケースが多いです。)
配管内の圧力は、接続されたゲージで確認できます。
密閉式の場合は不凍液を補充する際、専用の道具や知識が必要なため、専門業者に依頼しましょう。
札幌ニップロでは、税込4,400円からその他一般修理で補充対応を承ります。
無料相談も行っておりますのでお困りごとがあればご遠慮なくお問合せ下さい。
不凍液を交換する理由や交換時期とは?
不凍液の交換は、パネルヒーターなどの設備を長くご使用していただくために必要なメンテナンスです。
定期的に不凍液の補充や交換を行わないと防錆成分の劣化が進み、パネルヒーター内部がサビて穴が空いてしまったり、ボイラー内のポンプへの負担が増えてしまいます。
快適な冬を過ごすためにも、不凍液交換は定期的に行いましょう。
不凍液の交換時期の目安は、3〜4年に1回。
暖房を使わない夏季に交換される方は多いですが、もちろん冬季でも作業は可能です。
不凍液の交換時期に関しては「セントラルヒーティングの不凍液の交換時期は?交換の目安や費用も」でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
エラーコードも確認しよう
暖房ボイラーのエラーの中には、不凍液の交換や補充によって解消される可能性があるコードがあります。
一例をご紹介します。
エラーコード「E043」が表示されている場合
暖房に使用する不凍液が不足している可能性があることを知らせるエラーです。
センサーに不凍液が触れているか、いないかで表示されるエラーのため、空気が溜まっているときに発生することもあります。
半密閉式の場合は、自分で不凍液を補充してエラーが解消することがあります。
自分で補充する際は、必ず取扱説明書を読んで慎重に作業しましょう。
頻繁に補充が必要な状態だったり、エラーが発生してしまう場合は、暖房配管の故障やタンクの損傷などにより、水漏れが発生している可能性も考えられるので専門業者へ相談しましょう。
エラーコード「EL」「E420」「E430」などが表示されている場合
これらのエラーコードは、暖房に使用する不凍液の水位異常低下を知らせるエラーです。
不凍液が少なくなると水位を検知し、エラーコード「EL」「E420」「E430」などが表示されます。
不凍液の水位異常低下を知らせるエラーコード(メーカー別)もご確認ください。
メーカー | エラーコード |
長府製(灯油ボイラー) | 430 |
ノーリツ製・日立製(灯油ボイラー)
ノーリツ製・リンナイ製(エコジョーズ) |
043 |
ナショナル製 | U22 |
コロナ製・森永製(電気ボイラー) | E1 |
長府・サンポット製(電気ボイラー) | 04 |
このようなエラーコードが表示された場合は、まず暖房機器から水漏れをしていないかを確認し、水漏れがなければ不凍液の補充をしましょう。
半密閉式の場合は、取扱説明書の手順に沿って自分で補充が可能です。
密閉式の場合、専門用具が必要になるため専門業者へ依頼しましょう。
不凍液を補充したばかりなのにエラーが出たり、頻繁にエラーが出る場合は早めに専門業者に相談しましょう。
不凍液を補充するときの注意事項をご紹介
最後に、不凍液を補充する際の注意点を紹介します。
複数の不凍液は混ぜない
不凍液には複数の種類があります。
メーカーによって成分が異なるので、複数の不凍液を混ぜないようにしましょう。
別の種類の不凍液を混ぜてしまうと、防錆能力に影響がある可能性もあります。
暖房ボイラーと同じメーカーの不凍液が使われているとは限らないので注意しましょう。
必ず、前回の交換時と同じ不凍液を追加するようにしましょう。
不凍液の種類がわからない場合は、交換を依頼した業者に確認してください。
水を補充する場合
不凍液の補充を行う際に種類が定かではない場合は、濃度を確認しながら水の補充を行うこともあります。
暖房機能は動作しますが不凍液が薄まりますので、繰り返し水を補充するのは避けましょう。
薄まる事で、パネルヒーターや床暖房の内部が凍結したりサビてしまうこともあるので注意が必要です。
3〜4年に1回は、専門業者へ不凍液の交換を依頼するのをおすすめします。
不凍液の交換を自分で行うことは難しい!不凍液の補充はボイラーの配管が半密閉式なら可能
暖房ボイラーを正常に作動させるために欠かせない「不凍液(ふとうえき)」。
不凍液を定期的に交換しないと、暖房が効かなくなったり、ボイラー自体が故障するなどのリスクがあります。
不凍液の交換には、専門知識が必要です。
故障や、思わぬ事故やケガなどの原因となることもあるので、専門業者に依頼しましょう。
不凍液の補充は、ボイラーの配管が半密閉式であれば自分で行うことができますが、必ず取り扱い説明書の手順に沿って行いましょう。
ボイラーの配管の種類、使用されている不凍液の種類を必ず確認してください。
不凍液はメーカーによって成分が異なります。
複数の種類の不凍液を混ぜると、配管やボイラーの故障につながるため避けましょう。
不凍液の交換時期の目安は、3〜4年に一度。
不凍液が少なくなると、水位を検知し、エラーコードが表示されます。
エラーコード「E043」「EL」「E420」「E430」などが表示された場合は、必ずしも不凍液が不足している時のエラーとは限りません。
暖房機器の修理・メンテナンスに関するご相談は札幌ニップロでも承っております。
不凍液の交換や補充に関するご相談も受け付けております。
札幌市およびその近郊エリア (江別、岩見沢、北広島、恵庭、千歳、石狩、小樽など)にお住まいの方はぜひ一度ご相談ください!
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