セントラルヒーティングの不凍液交換はなぜ必要?パネルヒータを長く使うためのポイント
2021.06.03 UPDATE
セントラルヒーティングは、どうやってお家を暖めているかご存じですか?
「熱源」と呼ばれる熱を作り出すボイラー、「放熱器」と呼ばれる熱を室内に伝えるパネルヒーターや床暖房、「暖房用温水」と呼ばれる不凍液が、それぞれの役割を持って家を暖めています。
パネルヒーターは放熱器なので、そのものが熱を生み出しているわけではないのです。
ボイラーで作った熱で不凍液を暖め、各部屋のパネルヒーターや床暖房を通して室内の温度を上昇させているのです。
不凍液の交換は必要?
不凍液は、かきまぜることで粘りがでてきます。
セントラルヒーティングは家全体の配管に不凍液を循環させるため、暖房ボイラーにポンプがついています。
さらに粘りが出てくることで循環ポンプそのものにも負担がかかってしまうのです。
また、防錆不凍液とも呼ばれさび止めの役割をしていますので、長期間交換を怠るとパネルヒーターが内部から錆びて穴があき、交換した事例も多くあります。
不凍液交換の頻度や費用
目安として3~4年に一度の交換が必要です。
交換の費用は、ボイラー本体の種類やパネルヒーターの枚数によって異なりますが、
41,800円(税込)~となっております。
お見積り時には廃液や出張費などの費用を全て含めた金額を事前にご提示します。
2Fはストーブを使用しているので3~4枚しか放熱器がついていない、などの場合は見積条件が異なりますので、まずはお問い合わせ下さい。
→ 料金表
不凍液は自分で交換できる?
結論からいうと、専用の機械や知識がなければご自身での作業は難しいでしょう。
札幌ニップロでは、専用の機械で不凍液を強制的に循環させながら洗浄・交換作業を行っています。
そして、密閉式の場合は作業後の圧力の調整やエア抜き作業も大切なのです。
不凍液を交換しないとどうなる?
不凍液交換については、お引渡しの際に説明はされていても3~4年に一回だとついつい忘れちゃいますよね。
当社で新築施工したお客様や、ボイラー交換をした場合には定期的にお知らせしています。
しかし、「防錆不凍液ってなんですか?家を建ててから一度もそんなことはしたことないです!」というお問い合わせがあるのも事実。
今回は、長期間メンテナンスをせずに使っていた設備の不凍液交換をしてきたので、こちらもご紹介します。
15年目の不凍液交換・・・
「防錆不凍液」とは、人間の体で言うと、ボイラーから送り出される「血液」のようなものです。
パネルヒーターとボイラーを循環しながら、凍結を防いだりサビから配管を守るなど、暖房を動かす上でとても大事な役割を担ってくれています。
この「血液」が汚れてドロドロになってくると、ボイラーやパネルヒーターがサビてしまうことも。
そもそも減って量自体が不足していると、暖まらない、動かないなどの不具合が出てきます。
新品の防錆不凍液は、こんなきれいな色ですが、
汚れた不凍液は、真っ黒で濁っているんです。
もう確実に健康状態が良くないことが写真を見ても一目瞭然ですね。
これは錆びです。
しかし不凍液自体が錆びることはありませんので、、、パネルヒーター自体の腐食が進んでしまっていたようです。
今回のケースでは、パネルヒーターからの漏れもあったため、本体の交換も必要になってしまいました。
ちなみに、本来パネルヒーターは定期的にメンテナンスしていれば半永久的に使用できるといわれています。
もったいないですね。
パネルヒーターの液漏れチェックはご自身でも行うことができますので、こちらもぜひ参考にしてください。
→ パネルヒーターの液漏れチェックポイント!修理の方法や費用の目安も。
いかがでしたか?
セントラルヒーティングの不凍液は普段目にするものではないので、なかなか気にせず、放ってしまう方も多くいらっしゃいます。
「そういえば、うちも気にしたことなかったな〜」
という方がいらっしゃれば、すでに危険な状況になっていることもあるかもしれません。
防錆不凍液の交換目安は、“3〜4年に1回の交換”です。
セントラルヒーティング、大切に使ってあげてくださいね。