床暖房は必要?メリットとデメリットを解説!
2021.02.18 UPDATE
こんにちは。北海道のボイラー工事店、札幌ニップロです。
今回は、床暖房のメリット・デメリットについて解説します。
新築やリフォームを検討中の方は、特に悩むのが暖房の方法ですよね。
エアコンやFFストーブ、床暖房やパネルヒーターなど、暖房には様々な種類があります。
北海道などの寒冷地では、エコジョーズや灯油・電気のボイラーなどを熱源とした、各部屋の床暖房やパネルヒーターで家全体を暖めるセントラルヒーティングシステムが多く採用されています。
北海道や寒冷地では暖房に頼る時期が長くなりますので、暖房選びには、設置費用や光熱費等のコストも重要なポイントですね。
それぞれの暖房の良さはもちろんありますが、今回は温水式床暖房について着目してみました。
ぜひこの記事を読んで、仕組みやメリットについて知っていただければと思います。
この記事では、温水式床暖房のメリットやデメリット、よくある質問について解説しています。床暖房の特徴や効果的な使用方法が知りたい方は、この記事を参考にして下さい。
目次
温水式床暖房の特徴について
温水式は、床下に温水パネルを設置して、温水を循環させることで部屋全体を暖めていく方法です。
暖房の熱源は電気やガス、灯油など様々です。エコジョーズや床暖ストーブなど熱源機であるボイラーが温めた温水を循環させます。
部屋の暖め方について
床暖房はどのようにお部屋を暖めているのでしょうか。
一言に暖房といっても、様々な種類があります。まずは、床暖房以外の暖房方式も例に挙げながら説明しますね。
様々な暖房を大きく3つの分類に分けてみました。
① 空気の流れを利用した暖房
ファンヒーターやエアコンのように、温風を発生させ空気の流れを作ることで、部屋全体の温度を暖めている暖房器具もあります。
これらは、「対流」といって、空気の流れを利用して熱の移動を行っています。
② 直接熱を伝える暖房
湯たんぽやホットカーペットのように、物質同士から直接熱が伝わってくる暖房器具もあります。
この熱の伝わり方は「伝導」といって、温度の高いところから低いところに熱が移動する性質を利用しています。
③ 遠赤外線による暖房
パネルヒーターは、熱線(遠赤外線)による熱の伝わり方を利用しています。
この性質は「輻射(ふくしゃ)」と呼ばれ、熱の発生源との間に物質や空気がなくても熱が伝わる仕組みなので、部屋全体を均一に暖めることができるメリットがあるのです。
また、パネルヒーターは直接温風が発生させる暖房器具ではありませんが、空気同士の温度差で空気の移動が起こる「自然対流」の性質も利用しています。
ちなみに【 温かい空気が上に上昇する理由】は、空気が熱で膨らむことによって比重が周囲の空気より軽くなるからなんだそうです。
床暖房は、上記で紹介した暖房の性質のうち
・自然対流
・伝導
・輻射
この3つの性質を利用しており、効率的かつ効果を感じやすい暖房だといわれています。
電気式床暖房との違い
電気式の床暖房は、どちらかというと「一室だけ」に設置したいときに適した床暖房。床面の温度にムラが出る事がありますが、温水式は、均一に暖めることができます。
イニシャルコスト(初期費用)は、温水床暖房の方が構造上複雑なため高くなってしまいますが、ランニングコスト(光熱費)は、温水式の方が低い傾向にあります。
温水式床暖房の特徴とメリットについて
足元から暖かい
ファンヒーター等の温風暖房は暖かい空気が上に上がってしまうので、顔の周辺は暑いのに足元が寒く感じてしまうといわれています。
床暖房は足元から暖めるので、理想的な体感温度を感じることができます。これは床暖房ならではのメリットです。
体感温度が高い
輻射式を利用しているので、他の暖房方式より実際の温度が低くても快適な温度だと感じる事ができます。
目安として、4~6℃ほど体感が変わるといわれ、吹抜けや天井が高い建物などでも効果的な暖房効果を感じる事ができます。
暖かさが柔らかい
床暖房に使用する低い温度の輻射熱は長波長赤外線を多く含みます。このため、柔らかな温感となり心地よく暖かさを感じることができるのです。
安心
床の中で低い温度の熱源を利用しているので、ヤケドや床の過熱などの心配はありません。
ただし、高い温度に設定して使用している場合は低温ヤケドの可能性もありますので、ご注意下さい。
清潔
暖房器具の騒音や、温風によるホコリの飛散や室内空気の汚れの心配がありません。
室内全てを生活空間として使用できるというメリットも大きいですね。
床暖房のデメリットとは?
このようにメリットの沢山ある床暖房ですが、デメリットも理解しておきましょう。
短時間の使用は不向き
暖房の特性上、室温が上がり始めるまでに時間がかかります。
すぐに暖めたいときなどはエアコン暖房なども併用しましょう。
床面積などによっても暖まる時間は異なります。
初期費用が高い
床下の工事なのでエアコン暖房などと比べると初期費用が高くなる
また、新築ではなく入居後の工事はさらに大掛かりになり費用がかさみます。
既に入居してしまっているが、足元の寒さ対策としてどうしても床暖房が気になる・・・という方は、まず施工会社に確認してみましょう。一時的に電気カーペットを試してみるのも手かもしれませんね。
故障時の修理費用が高い
床下の修理は大掛かりな工事になると費用が高額になってしまう可能性があります。
ただし、床暖房の温水パイプ部分の耐久性は25年以上と言われており、他の暖房機と比べても修理をする回数や不具合の発生は少ないです。
新築時ではなく、入居後に床暖房を設置したい場合は床をはがしての工事となるため、さらに手間と費用がかかる可能性があります。
床暖房のよくある質問について
床暖房の寿命はどのくらい?
1年の中でどのくらいの期間使用するかにもよりますが、一般的には、約25年以上の耐久性があるといわれています。
熱源である暖房ボイラーなどの標準使用年数は10年であるものが多いようです。
床暖房の上に重い家具を置いても大丈夫?
設置する家具の重さにもよりますが、フローリングの厚みを変えるケースもあるため念のため工事店に相談するのが安心です。
カーペットやラグを敷いても大丈夫?
床暖房の上にカーペットを敷くと、床材に影響を及ぼす心配があります。滑りやすいなどの対策で検討している場合は、床暖房専用のカーペットを選択しましょう。
床暖房の効率的な使用方法は?
温水式床暖房は、暖まるまでに時間がかかるため、タイマー運転などで使用したい時間より早めに設定しましょう。
また、逆に冷えるまでにも時間はかかるので、就寝前は早めの運転OFF等も光熱費節約に繋がります。
メンテナンス費用は?
床暖房そのものの定期点検は必要ありませんが、熱源である暖房機器(エコジョーズや、床暖ストーブなど)の点検は必要です。
すでに床暖房を設置していて、暖まらない等のお悩みがある方にはこちらの記事がおすすめです!
床暖房の特徴やメリットについて、いかがでしたでしょうか?
札幌ニップロでは、ボイラーや床暖房などの暖房設備の新築施工から修理などアフタフォローまで全て対応しております。お困りの際はご連絡下さい。
以上、札幌ニップロでした!