セントラルヒーティングの温度設定はどのくらいが目安?調節のコツを解説
2024.09.02 UPDATE
こんにちは、札幌ニップロです。
今回はセントラルヒーティングの時期に合わせた使い方や温度調整のコツについて解説します!
春から秋にかけて、一年の約半分は暖房シーズンといっても過言ではない北海道。
寒冷地ではお盆明けの8月くらいから、暖房をつけ始めるご家庭もあります。筆者は生まれも育ちも北海道。「もうストーブつけた~?」なんて会話をよくしていました。
しかしながら毎年暖房の使い方に迷う方も多いのではないでしょうか。
あれ?去年どうやって使っていたかな・・・なんて思い出しながら、使っている方も多いようです。
今回は暖房シーズンの始めによくある質問についてお答えしていきます。
目次
パネルヒーターで部屋が暖まる仕組み
セントラルヒーティングの仕組みを簡単に書くと、
① ボイラーで設定した温度まで温水(不凍液)を温めます。
② 温めた温水(不凍液)を各部屋のパネルヒータに送ります。
③ パネルヒーターから放熱し、お部屋全体を暖めます。
④ 放熱した分温水(不凍液)の温度が下がるので、ボイラーは燃焼を続けます。
⑤ 各お部屋が、その部屋のパネルヒーターについているメモリの数字に対応する温度(サーモバルブの設定温度)になるまで放熱を続けます。
⑥ お部屋が設定した温度まで暖まると、パネルヒーターからの放熱が止まります。
といった流れです。
つまり、温度を設定する箇所は二つ。
ボイラーの設定温度と、サーモバルブの温度をそれぞれ設定する必要があるんですね!
暖房ボイラーの設定温度目安
パネルヒーターに何度の温水(不凍液)を流すのか、リモコンまたは操作盤で設定します。
外気温に合わせて設定するのがおすすめです。かといって、毎日設定を変える必要はありません。家の構造や、体感によっても感じ方はそれぞれではありますが、「厳冬期」「すぐ温めたい」なら高めの温度、「比較的暖かい時期」は低めの温度に設定することで、効果的に使用する事が出来ます。
12~2月の厳冬期と比べると、比較的気温が高い秋のシーズン。暖房のボイラーの設定温度目安について、下記を参考にして下さい。
サンポット製、コロナ製、日立製、長府製
・春先、秋口の設定目安:40℃~50℃
・厳冬期の設定目安:60℃~
リンナイ製・ノーリツ製
・春先、秋口の設定目安:1~3
・厳冬期の設定目安:3~
低い温度だとなかなか暖まらないと感じるときや、短時間で温めたいときは設定温度を上げてご使用下さい。
サーモバルブの設定温度目安
パネルヒーターについているメモリですが、実は「0~5まで」とか「0~9まで」メーカーによって数字がバラバラなんですね。
数字に対応した温度になると、パネルヒーターが放熱をやめる仕組みになっています。
対応する温度の目安については、いくつか例をあげました!もしお使いのパネルヒーターに該当するものがあれば参考にして下さい。
こちらに記載している温度はあくまで目安です。長く使用を続けているうちに微妙にズレが生じていく事もあるので、体感に合わせて使って下さい。
プルモのパネルヒーター
※:8℃
1:12℃
2:16℃
3:20℃
4:24℃
5:28℃
森永のパネルヒーター
※:8℃
1:12℃
3:16℃
5:20℃
7:24℃
9:28℃
お部屋を暑くしすぎないことが節約のコツですよ!
設定した通りの室温にならない
セントラルヒーティングは、FF式ストーブのような直接温風が出る暖房とはタイプが異なり、輻射式で部屋全体を均一に暖めることができる暖房です。
室温が上がらない原因
セントラルヒーティングは、FF式ストーブのような直接温風が出る暖房とはタイプが異なり、輻射式で部屋全体を均一に暖めることができる暖房です。「燃焼しているのはボイラーだけ」で、パネルヒーターに「温水(不凍液)を流すか流さないか」で、お部屋の温度を調整しているんです。(余計分かりづらくなっていたらすみません…汗)
ボイラーの設定温度が低い
寒い日は、温めるのに必要なエネルギーが大きいですよね。ぬるま湯(低いエネルギー)で頑張って温めようとしても、暖まるのに時間がかかったり、全然暖かくならないということもあります。こんな時、パネルヒーターの数字を大きくしようとする方が多いのですが、生み出すエネルギーは変わりません。ボイラーの設定温度を高くしましょう。
室内の温度を誤感知している
パネルヒーターの目盛り(サーモバルブ)は各お部屋の温度を感知しています。家具やカーテンなどで覆われていたり、直射日光、熱が発生する物が近くにある場合などでは、正しい温度を感知できなくなってしまうことがあります。
「燃焼しているのはボイラーだけ」で、「パネルヒーターに温水(不凍液)を流すか流さないか」で、お部屋の温度を調整しているんです。「パネルヒーターに温水(不凍液)を流すか流さないか」を決めているのがサーモバルブ。室内の温度がまだ希望の温度になっていなくても、サーモバルブの誤った感知によって「温水を流さなくする作動」=そのお部屋を暖めるのをやめてしまうのです。
暖房設備や暖房機器に故障が無い場合、ほぼ上記の改善で対応できるケースが多いです。
もし設備や機器に不具合があるとしたら、例えばこのサーモバルブが故障していたり、温水(不凍液)が入っている配管の圧力調整が必要なケースなどもあります。
札幌ニップロは、セントラルヒーティングの新地施工やボイラー交換の他、定期メンテナンスなどのアフタフォローまでしっかりサポートしています。住宅設備に関するお悩みはお気軽にご相談下さい。
サーモバルブの役割について
サーモバルブの役割は、設定温度までお部屋を暖めるのではなく、その「部屋の上限温度を制御」すること。
ボイラーとパネルヒーターを繋げている暖房用不凍液の通り道にあり、サーモバルブの弁の開閉によって温度の上がりすぎを防ぐものになります。
① 室温が設定温度より低い場合は、弁が開いた状態で、ボイラーが稼働しているときはパネルヒーターに暖かい暖房用温水を流し続ける。
② 室温が設定温度になったら弁が閉じ、温水が流れてくるのを止める。
③ 部屋が冷えたら再び弁を開いて温水を流す
「室温が設定温度」については、このサーモバルブのダイヤルについている数字に対応する温度になります。
室温に対してパネルヒーターに流す不凍液の出湯温度(リモコンで設定する温度)が低ければここで設定した温度まで上がりきらないこともあります。
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暖房は24時間つけっぱなしじゃないとダメ?
セントラルヒーティング暖房は、暖まるまで立ち上がりに時間がかかってしまうことや、節約のつもりでつけたり切ったりしても、あまり光熱費に大きな違いが表れないそうです。
しかし、それは寒い冬の時期の使用を前提とした話です。一日中冷え込む時期であれば、24時間常時ONでお使いいただいたほうが快適に使うことができます。
日中暖かく、暖房をつけてもすぐに暖まる時期であれば、手動で入り切りをしたり、タイマー機能を使用して使っていただいて問題ありません。
外気温や体感に合わせた使用方法を見つけてくださいね!
また、セントラルヒーティングは適切なメンテナンスが必要です。
突然の故障であわてないためにも、定期的に点検を行いましょう!
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ニップロのスタッフが書いています、ぜひご覧くださいね!
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